アラン・ケイ at EuroPython 2006


以前から、id:squeaker さんこと おおしまさんの日記にて言及があったように、アラン・ケイ博士が EuroPython 2006 のキーノートに登場…とか。


先だっての Ruby コミュニティとの接触に続いて、今度は Python にと精力的です。ただ、ネブラスカを使っての参加になったのは、体調がすぐれなかったからとの記述もあり、ちょっと心配。


私も Unofficial Planet Python 経由で、こんな記事を見つけました。


Ruby コミュティとの接触の際のブログでの反応では、どうしたわけか Smalltalk だめじゃん…的な要素しかクローズアップされず個人的には非常に残念だったのですが、今回はそんなこともなかったようで、本来のお題目である“Children First”、つまり、Squeak にこだわってそのコミュニティの非力さを律速にしてしまうようなことはせず、人的リソースに勝る他のスクリプト言語、ここでは特に Python のパワーももっと動員してもらって、子供向け、非プログラマ向けの環境を、協力しあってどんどん整備してゆきましょうよ…的な側面が、うまく伝えられているように思います。


Python には、Squeak にも移植されている Alice という実績もあるので、こうした考え方に共鳴した人たちが活動を開始したあかつきに、どんなものが登場してくるのか、楽しみです。


id:sumim:20060706:p1 へ続く)



ところで、今回たびたび登場しているネブラスカ(Nebraska)というのは、Squeak システムに標準で組み込まれているデスクトップ共有機能のことです。


標準の強みか、ネブラスカはよく使われるのですが、いろいろと問題もあるため(まあ、言ったら Squeak の組み込みのソフトはたいてい問題があるのですが(^_^;))、umejava さんたちが代替えソフトを作っておられたりもします。


また、id:propella さんの最近の日記によれば、3D空間を共有するクロッケー(Croquet)の技術を、デスクトップに落とし込んだ版(Croquet 2D)?も近日、公開される予定だそうで。


はげしく余談ですが、クロッケー自体は、端的には、JavaLG3DProject Looking Glass)の Smalltalk 版のようなもの…といえば、比較的、通じやすいでしょうか。


古いバージョン向けのチュートリアルで、トップからももうたどれなくなっているので紹介してよいものか分かりませんが、たいへんわかりやすい、id:ZOO さんこと、Thoru Yamamoto さんの「CROQUETで遊んでみよう!!」も、クロッケーの概要をつかむのには、お薦めです。


追記
新しいバージョン向けの「Enjoy CROQUET」を見落としていました。ごめんなさい。あらためまして、クロッケーの概要をつかむための日本語の資料として、ご紹介させていただきます。ZooSqueak の他のコンテンツもお薦めです。